2012年3月23日金曜日

留学 と 偉そうな話


ちょっとの間、カナダへ行ってきます。
10月には日本に戻ってくる予定。

滞在先はバンクーバー。6月までの3か月間はホームステイをする予定です。

滞在中は語学学校へ通って英語の勉強をします。
上級クラスへ行って、学校が斡旋してくれる現地の企業インターンに参加することがまず目標。
職種などはまだ未定です。


さて。

少し前のブログで留学中に読む本を選別するという話をしましたが、数冊決まったので紹介します。



















丸山真男の『日本の思想』

難解な1、2章と講演形式で理解が容易な3,4章からなる本。3,4章は抜群におもしろく、第4章「「である」ことと「する」こと」は高校のときに読んだ人もいると思う。
何度も読み返して1、2章もモノにできたらいいな。

遠藤周作の『深い河(ディープ・リバー)』

以前は『沈黙』を持ってくと宣言してたけど、ちょっと暗すぎるからやめた(笑)
こちらは遠藤文学の集大成ともいえる作品で、彼の思想が凝縮されてる。卒論の準備も兼ねて読みこむ。


尾藤正英の『日本文化の歴史』

これは日本文化史を思想面を中心に俯瞰していくものなので基礎知識の確認にも使える。帯にもあるように従来の論を打ち破る「大胆な」尾藤論が楽しめるのもいい。



ついでにこの本を読んでから思った話をします。ちょっと偉そうな話になるけど。

留学して海外に行くと、日本での生活が思い起こされ比較されることは必至。そして日本文化の性格など論じたくなると思う。
留学生が書いたそういうブログを実際ちょくちょく見かける。

でもちょっと待ってほしい。

以下、本より引用

ここでいう文化とは、さまざまな文化遺産や文化現象そのものを指すのではなく、それらを包括しつつ、歴史的に形成されて来た日本人の生活や思考の様式の全体を、特にそこに現れた民族としての個性ないし特性に注目して考える意味の概念である。
(中略)
いわゆる日本人論や、日本的経営に関する議論の背景には、当然ながらこのような意味での日本の文化に対する関心があった。
(中略)
ただそこに歴史的視点からの考察が、欠けていたとは言わないまでも、不十分であったことは否定できないだろう。
ある個人の観察や、あるいは海外や国内での体験に基づく立論は、そこにいかにすぐれた洞察が示されているとしても、やはり主観的という批判を免れることは困難である。

というわけで、歴史的視点を欠いてしまっていては、せっかくの海外体験を通して得られた日本についての論も主観的で盲目的なものになりかねない。

海外へ出ようとする人は、その前に日本文化、思想についての著作のいくつかに触れておいてほしいと思う。基礎知識や客観的な意見を読んでおくことは絶対に役に立つと思う。ステレオタイプ的思想にこだわりすぎるのもいけないけど。

もう出ちゃってる人は帰国後でも遅くないと思う。望ましいのは事前にしておくことやけど。


なんて、
まだ留学前なのに偉そうなことを考えてる。もちろん本も全然読めていないし、自分の血肉にできてる本もまだ僅か。

一応、日本研究生のはしくれなもんで・・・。あまり海外ばかり気にしすぎて足元がおろそかな人を見かけるたびに「もったいない」と思ってた。




って数人の友達に喧嘩売ってるわけですが(笑)
ぐだぐだ語るのはここまでにして、とりあえずいってきます。

いっぱい見て、
聴いて、
やってみて、
考えて、
日研生の留学ってやつをしてみます。


次回の更新はカナダですることになるのかな。




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6 件のコメント:

  1. いいね!(*´∀`*)

    わたしの場合は自分の考えをなんども何度も考えるうち、日研の授業にでていろんな人の話を聞くうち、感じました。
    ま、その思いはあるものの未だ全然動けていないという…ただのダメダメなんだけど。

    なにはともあれ、
    お気を付けて、いってらっしゃーい!

    本、参考にさせてもらいます(^ω^)

    返信削除
  2. >amourさん

    海外生活を経て未知の領域であろう日研にきたamourさんはすごいと思うし、豊富な海外経験に加えて日研で知識を得ることはとても意義のあることやと思う。

    amourさんならではの視点を活かした研究を期待してます^^

    返信削除
  3. ヤマP、びっくりだ。
    丸山さんの『日本の思想』と遠藤さんの『深い河』は、俺もロシアに持ってきてて、去年読んだんだ。案外アパートだけじゃなく、読書傾向も近いのかもなぁ、俺ら。
    海外だと新聞もテレビもなくなるからさ、俺はこっちで「ビデオニュース・ドットコム」っていう有料のインターネット配信のニュース番組ずっと見てたんだ。このサイトお勧めだよ。大変社会勉強になる。
    俺はロシア来てさ、日本って変な国!ってつくづく思うようになったよ。技術とかすごいからさ、日本はアジアの中で最大の近代国家って以前までなんとなく思ってたけど、官僚独裁体制とかはむしろ中国に近いし、国歌を歌わない先生は処分する大阪府知事が普通に人気あったりとかさ、戦争の歴史の忘却もさることながら、金正日が死んだときに国中嘘泣きしてた北朝鮮の全体主義との親和性に驚かされる。
    丸山さんが当時から批判してた「タコツボ社会」だって、未だに直ってないどころかむしろ悪化してて、結果原発人災をおこしてる。制度的なところも変わっていなければ、もっと根の深い心理的な部分や目に見えない行動原則は、戦前や維新前ともあまり変わってないんだ。
    そんな日本を俺は革命で一新したいです。

    返信削除
  4. >おーたくん

    「ビデオニュース・ドットコム」ね。覚えておくよ。

    そして色々と思うところはあるけど、「変な国」って感覚はちょっと違うかなあ。個々の問題について「変」って考えることはあるけど、国自体が「変」なのか。そもそもそういう意味で「変」じゃない国なんてあるの?国単位で問題をまとめてしまって憂うんじゃなくて、個々の問題に一つずつ当たっていくことが重要やと思う。革命なんて必要ない。

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  5. おいいつの間ににほんブログ村始めたんだw ぱくりか!w
    まぁそれはおいといて。

    丸山さんの本は高校の時1冊読んだなーそういえば。
    海外の文化に触れて、現地の人、世界中の人と考え方を話し合うのはすばらしいことだと思うぜ。
    日本で毛にも思ってなかったことを心底驚かれて「ハァ?」ってなるから笑
    そのあと自分でよく咀嚼して、調べてみたりすることで、自分の中でよく吟味するのが一番やんな。
    そこで新しい研究の視点を得られるかもしれないしね。
    結局重要なのはアウトプットとインプットの繰り返しや。
    ブログに自分の考え書いてほかの人に意見してもらうのもありだしね。俺みたいに。

    あと、タカとのやりとり見てる限りでは、俺はやまP寄りの考えかな。
    「日本人」っていうくくりはあまりに大きすぎるし、一般化しすぎのような気がする。
    この前俺がブログに書いた「セックスレスの帝国」だって、
    別にそうじゃない人だってたくさんいるんだし、
    それが日本総体としての文化じゃない。
    スケールの大きさは違えど、問題点を表面化して個別に考えるのが解決への近道のような気がするよ。

    日本に帰国した後、やまPといろいろ議論するの楽しみにしてるよ。
    あ、このブログお気に入りに入れといたから、ちょくちょくチェックするわ。よろ^^

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  6. >まっと

    いつのまにか順位抜けれんように必死こいてブログ更新するんやな!(笑)

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