スティーブストンヴィレッジ(Steveston Village)へ行ってきました。
ダウンタウンからは1時間弱くらい。
カナダラインの終点までスカトレに乗り、210番のバスで行けます。
晴れた日曜だったので人がたくさん |
スティーブストンはリッチモンドにある漁村で、フレイザー川の河口に位置してます。
鮭の缶詰産業で隆盛を誇った村は現在も観光資源として当時の趣が残ってる。
WWⅠの頃をピークに缶詰業は徐々に衰退し、ついには活動を停止している。
現在ではホエールウォッチングも盛んみたい。
そんなスティーブストンの一番の見所はここ。
Gulf of Georgia Cannery |
1894年創設のこの缶詰工場、1902年まではBC州で最大規模を誇るまさに「モンスター缶詰工場」だった。
今では国定史跡となり、博物館として一般公開されている。
早速中へ。
建物内は当時の施設を残しつつ、見学できるように上手く改築されていた。
でも油のにおいや機械のにおいはしっかり染み付いているようで、雰囲気あった。
さて、ツアーに参加してサーモンの缶詰ができるまでを頑張って聞き取ったので、紹介してきます。
①
港と直結しているこの工場にとって鮭の輸送手段は問題ではありません。
船からすぐに運ばれ、この先端がカギ状の棒でひっかけベルトコンベアに載せていきます。
鮭が出血してはいけないのでそれなりに気も使いつつ、大量の鮭を処理してたらしい。
②
この赤いマシーンは画期的なものだったらしい。
鮭はここで頭と尾をちょんぎられ、お腹も割かれて次へ流れていきます。
ちなみにこのマシーンが登場するまでは3人の中国人がここを仕切っていたらしく、彼らの手さばきはそれは見事だったと言う。
でも、マシーンの速度には敵わなかったらしい。
チャップリンの『モダン・タイムス』とか思い出すよね。
③
ここでは鮭を洗いきれいにします。
この仕事場、かなり過酷だったらしい。
毎日何時間も手を冷水にさらしてるわけやからね。
かなり生々しく再現されてました。
ここで働くのは主に女性、漁師や従業員の妻。
子供がいる場合はほったらかしにするわけにもいかず、おぶって作業していたらしい。
ここで思い出したのは山本茂実の『あゝ野麦峠』
「過酷な労働をする女性」という点で製糸女工たちと重なったよ。
ただ、「過酷」ってのは時代が変わったあとの後付けでもあるから、その感情だけでこういう現場を見ちゃいけない。
当時の人たちの感情なんて、今の人たちが測れるものじゃないと思う。
④
ここで鮭は缶に適した大きさにカットされる。
円盤状のカッターの間隔がちょうど缶の厚みと同じというわけ。
⑤
カットされた鮭はくるっと丸められ、左から合流してくる缶に詰め込まれます。
おおー、缶詰らしくなってきた!
ところでたくさんの機械がありますが、これが一斉に動いたらどうなるでしょう。
もちろんすごい騒音で、声を聞くことは容易ではなかった。
さらに移民が多く従事していたそうで、彼らの英語では騒音をぬきにしても会話は難しかった。
そこで彼らは独自の手話を開発し意思伝達をしていたそうです。
それを紹介する模型があったんだけど、あれ、人差し指がなかったよ。
たくさんの機械に携わるということで指がなくなっちゃうことくらい普通だよ、ってこともその模型は示していたらしい。
痛々しい!
⑥
フタをして缶詰のできあがりー!
というわけでもなく、このあとちゃんとマシーンで調理されてからフタが接合されます。
⑦
できあがりー!
最盛期にはこのラインが3つあったそうで、1897年には250万個以上を生産したそうです。
数字大きすぎて実感わかない。
何かが製造されていく過程って面白いよね。
ところでなぜこのスティーブストンに着目したかですが、今日は疲れたので後日書きます。
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工場萌えー!
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